こんにちは。「コミュニティFM大図鑑」のコシバです。
コシバが長年調査・収集した情報を分析して、目黒先生の解説と共に紹介していく「コミュニティFM大分析」。
2023年5月28日の「サンデー防災Open.Lab」では、コミュニティFMの運営形態について分析をしました。
■コミュニティFMの運営形態の変化
上のグラフの通り、コミュニティFMは2002年までは株式会社(純民間・第三セクター)しかありませんでした。
2003年に初の特定非営利活動(NPO)法人運営による「京都三条ラジオカフェ」(京都府京都市中京区)が開局し、次いで2006年にケーブルテレビ事業者のアドバンスコープが直接運営する「FMなばり(現・ads.FM)」(三重県名張市)が開局しました。
運営形態は近年多様化していて、有限会社、公益財団法人、一般財団法人、社会福祉法人、学校法人、一般社団法人、合同会社などが運営する局があります。かつては、協同組合が運営していたこともありました。
現在、全体の約半数が純民間、3割が三セク、1割がNPO、6%がCATVといった比率になっています。このほかにも、エフエム・サン(香川県坂出市)などのようにCATVが大株主になっている「隠れCATV」という局もかなりあります。
■人口規模でみるコミュニティFM運営形態の比較
人口規模ごとで見てみると、人口50万人以上の自治体は純民間と三セクしかありませんが、逆に1万~5万人くらいの小さなところは運営形態が多様になってきます。これは、大きな資本がなくても運営しやすいからではないかと考えられます。
また、CATVはある特定の人口(1万~50万人)のところで多くなっていて、運営していくのに丁度いいくらいのエリアがあるのかもしれません。
■地域別のコミュニティFM運営形態の比較
今度は地域ごとに見てみると、非常に面白い結果が出ました。
北海道と沖縄は純民間の比率がすごく高く、沖縄は三セクが一つもありません。北海道や沖縄は、地元の有志や経営者が地域の情報を発信したいと、自ら立ち上がったケースが多く見られます。
三セクの比率が最も高いのは北陸ですが、こちらは地元の新聞社が行政と組んで立ち上げたところが多くあります。
NPOは九州が最も比率が高く、そのほとんどは大隅半島と奄美大島に集中しています。また、近畿地方は運営形態に多様性が見られます。
ご覧頂き、ありがとうございました。次回もよろしくお願いします。
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